データの整合性

データ送信における保護は自動車用の電子制御システムの信頼性確保のために必要です。電磁互換性の対策をしている設計にも関わらず、ビットエラーが送信中に発生する可能性があります。データの整合性を高めるため、エラー検出メカニズムが使用され効果的なエラー処理が必要となりました。

エラー処理

様々なエラー検出メカニズムとエラー通知がステータス管理で定義されています。ただし、エラー処理の規定はここでは作成されていません。実装時にエラー処理を定義し設定する必要があります。

エラー検出

次のエラー検出メカニズムが用意されています:

  • 伝送媒体の短絡のチェック、
  • Sync Fieldのチェック、
  • シグナルレベルをチェックするためのビットモニタリング、
  • Frame Headerで送信されたパリティビットのチェックによる伝送エラーの検出(Parity Check)、および
  • Frame Responseで送信されたチェックサムのチェックによる伝送エラーの検出(Checksum Check)、そして最後に
  • フレーム・レスポンスフレーム・ヘッダーの後に送信されたかどうかのチェック(例外: Event Triggered Frame)。

ステータス管理

ステータス管理は故障したスレーブを検出するのに役立ちます。通信が故障ノードに関係無く動作する事が保証されなければなりません。マスターはステータス管理を実行します。スレーブは通信サイクルごとにStatusを通信する必要があります。

Status bit

Statusを伝達するために各スレーブはそれぞれ専用のStatus bitを持っています。これはUnconditional Frameの送信サイクルあたり1回送信され、マスターで評価されます。スレーブが直近の通信サイクル中にエラーを検出した場合、このbitはレセシブとなります。エラーが存在しない場合、Status Bitはドミナントで送信されます。


最終更新日時: 2019年 05月 27日(月曜日) 11:47